ATELIER MUJI「素顔のブラジル展」9月15日まで開催中!


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(このイベントは終了しました。)

現地のカフェや家庭で使われている日用品を展示

インフォス有楽町内「無印良品」の2階にあるATELIER MUJI(アトリエ ムジ)では、9月15日まで「素顔のブラジル展」を開催している。

ワールドカップ開催地など、今年は注目度の高いブラジル。これまでにも様々な展覧会を開催しているATELIER MUJIだが、ひとつの地域をテーマにした展示は初めてだという。同アトリエでシニア・キュレーターを務める鈴木潤子さんに、見どころを伺った。

「ブラジルは日本の国土の約23倍。日本の裏側にあり面積も地形も気候も違いますが、日系人が多いなど、ユニークな関係性がある国だと思います。サッカーやサンバカーニバルをイメージされる方も多いと思いますが、今回の展示はそれ以外のブラジル文化に注目しています。ブラジルの人々はどんな暮らしをしているのか。日用雑貨や日常風景の写真を展示し、物や空間からいろいろなことを感じ取っていただきたいです」

会場にはお土産品ではなく、実際に現地で使われている“日用雑貨”を展示。サンパウロ近郊のグラス工場で作られる国民的な「グラス」、職人によってひとつひとつ手作りされる銅製の「パエリア鍋」、ミナスジェライス州の工場で作られる陶器の「エスプレッソ マグ」、昔ながらの鉄製「グリルパン」、ブラジル北東部で親しまれてきた小冊子「コルデウ」など、どれも日本では目にしない物ばかり。

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現地で撮影されたブラジルの日常風景

ギャラリーの白壁には、ブラジルの日常風景を切り取った写真がずらり。カフェで食事を楽しむ、バーでお酒を飲む、レストランで料理を作る、工場で鍋を打つ、ストリートでスケボーをするなど、そこには飾らない日常が溢れる。

「フォトグラファーの藤岡直樹さんに、ブラジル国内で物が作られているところ、物を使っているところなどの日常的な風景を撮ってきていただきました。数百枚の写真の中から、空間構成担当の小嶋一浩さんと赤松佳珠子さんにセレクトしていただいたものを展示しています」

写真の中に登場するグラスや鍋は、展示物として触れることもできるので、欲しくなってしまう人もいるかもしれない。ギャラリー内で販売は行っていないが、無印良品・有楽町店などの「FOUND MUJI」一部店舗では数量限定で販売。ただ、品数が少ないので、販売終了している場合も。

アルフレスコスペース(半屋外空間)を再現

会場でひと際目を引くのは、天井に広がるファブリックと個性的な曲線を描いた白い展示台。ブラジルに多く見られる半屋外空間「アルフレスコスペース」が再現されている。

「空間構成担当の小嶋さんと赤松さんの空間イメージから、テキスタイルコーディネーターの安東陽子さんに天井のファブリックをデザインしていただきました。ブラジル人建築家の自邸に作った庭の風景写真をプリントし、特殊な二重織りで重ねて製作。その布を天井から吊るし、ブラジルの木漏れ日や自然光が漏れてくるような感覚を表現されています」

展示台として、ブラジル人建築家が設計したイビエプエラ公園にある庇(ひさし)を80分の1に縮小したものを製作。

その他、様々な視覚とともに体験してもらいたいのは、ギャラリー内に流れているBGM。現地の町で拾った日常の音を編集して使っているんだとか。

入場無料のギャラリー「ATELIER MUJI」

展示内容によって様々な空間を作り出すATELIER MUJI。無印良品の旗艦店である有楽町店オープン当初からあり、リニューアルして3年目。基本は入場無料なので、お買い物の合間に立ち寄るお客さんも多い。

「お買い物の途中に見に来てくださる方もいらっしゃいますし、今では毎回ここの展示を楽しみにしてくださる方もいらっしゃるので有難いですね」

“人と生活とモノ”を見つめるイベントとして、様々な展示やワークショップ、トークイベントを開催。無印良品らしい本質的なテーマを探して、9月以降も生活に寄り添った企画を展開する予定だ。

「素顔のブラジル展」開催終了まで、残りわずか。日本の裏側にあるブラジルの日常を見て、聴いて、触って楽しんでみてはいかが?