演劇ファンに捧ぐ! 「東京ミッドタウン日比谷」「日比谷シャンテ」プレス内覧レポート


 

2017年からのリニューアルを終えた「日比谷シャンテ」と、間もなくグランドオープンを迎える複合施設「東京ミッドタウン日比谷」が、2018年3月22日 プレスお披露目の内覧会を開催しました。

思えば昨年から、東京宝塚劇場へ行けば道が工事中、日生劇場でミュージカルを観る前に食事を取ろうとすれば日比谷シャンテのレストランフロアが改装中、シアタークリエに向かう途中でシアターガイドを買おうとすれば書店消滅・・・。劇場ファンにとっては長く不安な時間が続いていました! 何がどうなって、それはいいのか悪いのか!?
今回は劇場を中心に行動するエンタメウォッチャーの視点から、新しくなった日比谷の様子をレポートします。

古き良き昭和の香りを残す日比谷が大変身!

あの懐かしい日比谷の街並みが、こんなにお洒落な大人の遊び場に変わりました!曲線美はそのままに、ダークブラウンと深いグリーンの色彩が艶っぽさを与えてくれた感じ。

日比谷シャンテ前の「合歓(ねむ)の広場」は「ゴジラスクエア」となり、ゴジラ像は新しく、かなり巨大化しました(ちなみに従来のゴジラ像は、ミッドタウン日比谷内TOHOシネマズへお引越し)。ふと見上げると「Chanter(シャンテ)」だった表記が「TOHO SCREEN & STAGE SINCE 1932 HIBIYA」に。1932年といえば、株式会社東京宝塚劇場(のちの東宝株式会社)が設立した年。小林一三先生にこの表示を見ていただきたかった!(涙)

ゴジラ像の横にできた「ローチケ日比谷チケットボックス」はウェブからの申し込みも可能で、作品によっては前から10列目以内の良席チケットもあるんだとか。朝が11:00開店のため、10:00スタートのチケット発売日には使えませんが、今日明日のチケットを買いたい時には便利かも。実際のところ、どれだけ取りやすいのか、むしろ日比谷に出てきてから「何観る?」なんて素敵なことが可能になっちゃうのか、ここは注目です。

地下通路からのアクセスも改良され、日比谷駅A4/A5横の出口とA11出口が直結に。天気が悪くても、開演ギリギリの時もこれで安心ですね♪

東京ミッドタウン日比谷の内部へ

東京ミッドタウン日比谷は、オフィスエリアと商業エリアを備えた複合施設。商業エリアの最上階6Fには時間貸しのワーキングデスクやイベントスペースも。とにかく窓からみえる日比谷〜丸の内の眺めが最高で、テラスには緑もいっぱい。


 

レストランはゆったりゴージャスに楽しめるメニュー構成で、6Fの「DRAWNING HOUSE OF HIBIYA」、3Fの「Billboard Café & Dining」ではパーティやコンサートも開くことができるんだとか。ラストオーダーが21:30なのでソワレの後には間に合いませんが、マチネの前後、あるいはお食事そのものをエンタメとして楽しみたい日にオススメです!

4〜5Fの「TOHOシネマズ」は、実は3Fに届くほどの客席構造になっているそうで、映画館でここまでの傾斜はあまり見たことがないかも。前の人の頭が視界に入らず、スクリーンを囲むようなスタジアム型になっているので、どの席でも見やすい!

「Premier Luxurious Seat」と「Premier Box Seat」は、からだを埋めるとほぼ目の前はスクリーンのみ。舞台挨拶ができるようにするためか、スクリーンの前のスペースがかなり広く取ってあるので、最前列でもそれほどストレスなく見られそうです。

TCX、DOLBY ATMOSはもちろんのこと、国産スピーカーを搭載していて音響は抜群! と、これは案内係のお兄さんに教えてもらいました。

そうだ、4つの味のポップコーン「明太マヨネーズ味」「コンソメパンチ味」「北海道バターしょうゆ味」「ソースやきそば味」も食べやすくて美味しかったですよ。
上層階のカフェから映画館へ下りたところで、楽しみすぎた私は時間オーバー。(汗) 残りは早足で駆け抜けます!

コンパクトで一体感のある吹き抜けのアトリウムでもイベントなどが行われるんだそう。お手洗いや授乳室はゆったりめに作られているので、お子様づれの方でも安心してお出かけできます。そして地下にはテイクアウトフードやお持たせに使えるスイーツ、デリなどが充実!是非チェックしてみてください。

<東京ミッドタウン日比谷>
https://www.hibiya.tokyo-midtown.com/jp/

日比谷シャンテの注目ポイントは、ゴジラパンと女子目線

ゴジラ像を横目で見ながら向かいにあるのが、香港飲茶の名店「添好運(ティム・ホー・ワン)」。内覧では「海老とニラの蒸し餃子」「ベイクドチャーシューパオ」「キンモクセイとクコの実ゼリー」を試食させていただきましたが、点心ってこんなに香りと歯ごたえが多彩だったかなぁと思うほどの豊かな味わい。ミシュラン認定のお店でもあるそうで、誰かと一緒のときはあれこれ頼んでみると楽しそう。

日比谷シャンテに入ってすぐ、カフェベーカリー「ル・プチメック」では、京都の人気ベーカリーの美味しいパンをテイクアウト/イートインの両方で楽しむことができます。この日は売り切れで試食できなかった注目商品が、ゴジラ・パン(写真は撮影用サンプル)! ゴジラの背びれを形どったチョコレート生地のパンにキルシュ付のドライクランベリーが練りこまれているとかいないとか(ま、食べてないのでわからないですけどっ)。

この他にも1Fにはカラフルで可愛らしい小物・衣服が並ぶセレクトショップや、高級マッサージアイテムとして名高いRefaの店舗がオープンしていました。プレゼント、観劇のおしゃれ着、観劇後のボディケアに重宝しそう。


 

そして3Fには「HMV&BOOKS HIBIYA COTTAGE」という名の書店が登場しました。本屋さん、戻ってきてくれてよかった〜。書籍の並びは若干違いますが、小説から雑誌、演劇・ミュージカル関連の本までが揃うジャンルの広さはそのまま、HMVとなっただけに映像の棚も。

イベントスペースもありましたよ。イベントの際は、本棚が移動できるようになっていて、客席が作られるんだそうです。

宝塚コーナーはスペースたっぷり。それからこの書店の大きな特徴が、「女性のための本コーナー」がとても大きいこと!メルヘンな内装で、ピンク多め、イケメン多め。癒しの空間が広がっています。

<日比谷シャンテ>
http://www.hibiya-chanter.com

昨年のリニューアルと、変わらないところ

日比谷シャンテのレストランフロアは昨年末にリニューアルが終わっていますが、1Fの「キハチ カフェ」、そして地下2Fの飲食店は大変オススメです! 往年の国内外スターの手形を左右の壁面に収めた「ザ・スター・ギャラリー」がそのまま地下2Fレストランフロアに繋がり、お一人様でもペアでも大勢でも楽しめるお店がずらりと並んでいます。リニューアルで内装の雰囲気がグっと大人っぽくなり、美味しくてキレイで健康的なメニューが増えました。今のところ、私のお気に入りは「She」のポークジンジャーランチ、「ひつじや」の日替わりカレーセット、「RingerHut TOKYO PREMIUM」の他店舗とは違う特製スープが味わえるちゃんぽん。かな。


 

ちなみに2F特設展示の宝塚衣装、B1Fの宝塚ショップ「キャトルレーヴ」、B2Fトイレに往年の日比谷劇場街の写真が展示されているのは変わりなし。これまでと同じく、上演中の舞台と一体となったキャンペーンや展示に期待できそうです。
当初、グランドピアノと五線譜をイメージして建築されたという日比谷シャンテ(言われてみれば・・・!)。今回の大改革で、街全体がゆるやかに歌い踊っている雰囲気が加わり、大人のカルチャースポットとしてさらに魅力を増したように感じました。
東京ミッドタウン日比谷と日比谷シャンテ、演劇ファンとしてもフル活用していきたいと思います!

<イベント情報>
日比谷の街をあげた観劇フェスティバル「Hibiya Festival」開催!
2018年4月26日(木)〜5月20日(日)
https://www.hibiya.tokyo-midtown.com/jp/event/4072/

取材・文 平野 美奈