「有楽町高架下センター商店会」 にノスタルジーを禁じ得ない!


有楽町高架下

新幹線と在来線、それぞれの有楽町の高架下に伸びる異空間

いつ通り過ぎようとしても、どうしても目が向いてしまうのは気のせいだろうか――。
JR有楽町駅と東京駅をつなぐ高架下にぽっかりと口を開けた“昭和”ノスタルジーへの入口。

有楽町高架下

「有楽町高架下センター商店会」の横断幕が掲げられた門構えは、そこをくぐるとその先は「現代立ち入り禁止」とでも言いたくなるような、有楽町のなかにあって昭和を最も色濃く残しているエリアである。
そのため、外国人旅行者がこの前を通り過ぎるときには、かなりの高確率で彼らはカメラを向ける。

このガード下は、JRの在来線と新幹線の高架の隙間に存在した空間で、ガード下をずっと通っていくと、東京駅方面へと抜けることができる。

この商店会でひときわ目を引くのは、入口から50〜60mほど進んだあたりの左側にある「丸三横丁」である。

在来線の100年以上の歴史を持つ高架下に潜り込むように存在するこの横丁、名前の由来が面白い。横丁を抜けると、東京フォーラムの裏手に出るのだが、この界隈の住所が「東京都千代田区丸の内三丁目」だったことから、丸の内三丁目を略して丸三となった。

丸三横丁には、間口が狭いながらも味わいのある居酒屋が並んでいる。
一瞬、入るのにためらってしまいそうだが、どの店もフレンドリーに迎えてくれる。

さて、元の高架下へ戻りさらに東京方面へ進むと、昭和30年代から変わらぬ味を守り続けるカレー専門店「ふくてい」を通り過ぎる。
ここからしばらくは、飲食店はなく、高架下の屋根もなくなり空がのぞく。

そのまま左手の飲食店の前を行くと、やがて鍛冶橋交差点のガード下へと到着する。

有楽町高架下

普通に歩けばたったの3〜4分の距離も、昭和を感じながら歩いてみると、時間感覚と切り離された不思議な感じがする。もちろん、気になる店があればそこで大いに時間を費やすのもいいかもしれない。