スイーツ男子コラム「パフェとサンデーの違い」知ってる?


 

 

 

スイーツのカテゴリで人気な「パフェ」や「サンデー」。見た目も美しいし、フルーツやアイス、シャーベットなどの味わいが総合的に楽しめて満足できる、スイーツ好きにはたまらない一品。
パフェとサンデーの違いをご存知でしょうか?

今回はコラムとして、パフェとサンデーの違いや歴史を、マニア的な観点から語っていきたいと思います。

 

パフェの由来・歴史

パフェとはフランスで作られた、アイスクリームや果物・ソースなどをお皿に盛り付けた氷菓である「パルフェ:parfait(フランス語で完璧なデザートの意味)」が発祥と言われています。語源は諸説ありますが、フランス語の「パルフェ」を英語読みした説が有力のようです。

 

 

フランスで生まれたパフェは、このようにお皿に盛られたデザートで、現在の日本で見るパフェとは異なることに驚きます。

日本にパフェが伝わったのは明治時代と言われており、当時はフランスのパルフェと同じものだったそうです。しかし、独自の進化を経て、細長い器にアイスなどの層を織りなし、フルーツを盛り付けたフォトジェニックな形となりました。

パフェの進化を調べてみたらあることに気づきました。
フランス料理の調理法「ヴェリーヌ」をパフェに採用していることです。ヴェリーヌとは料理を透明な容器に、垂直に重ねて層を作ることで、見た目と味に変化を付ける画期的な調理法です。

フィリップ・コンティシーニさんという、フランスの名パティシエが1990年代にスイーツに取り入れたのが最初と言われているので、現在のパフェの形になったのもこの時期ということになります。
(出典:ル・グラン 「ラルース・ガストロノミック」 ラルース出版)

日本で食べられている、細長く層を成しているパフェはフランスにはありません。
よって、フランスで生まれたパフェが、異国の地日本で、フランスの技法を使って進化したということになります。
日本とフランスのタッグで生まれたパフェ、何とも面白いですね。

 

サンデーの由来・歴史

一方、サンデーとは、アメリカで作られた、小さな容器にアイスクリームにフルーツやナッツ・チョコレートなどをトッピングしたものが発祥と言われています。材料はパフェとほとんど変わらないです。

 

 

1892年にニューヨーク州イサカで、アイスクリームにチェリーのソースやシロップ漬けを乗せたものを「チェリーサンデー」と名付けた記録があります。日曜日に売っていたから「サンデー」の名称が付いたなどの諸説もありますが、断定にはいたっておりません。
(出典:ローラ・ワイス 竹田円訳 「アイスクリームの歴史物語」 原書房)

 

サンデーのことを調べていくと、パフェとは違い、日本に入ってきた経緯や進化などはっきりせず、謎のベールに包まれていることが分かりました。そんな状態にもかかわらず、日本にはサンデーが存在している事実、実に不思議です。

分かっているのは、パフェとほぼ同じ材料で、アメリカ生まれなのがサンデーということぐらい。
今後、サンデーについて新たに分かったことがありましたら皆様にお知らせしたいと思います。

 

日本におけるパフェとサンデーの違い

 

 

パフェとサンデーは日本ではどちらも食べることが出来ますが、どのような違いがあるか調べてみました。

結論から言いますと、日本ではパフェとサンデーの違い・境目はなく、お店や個人の判断でパフェやサンデーと分けている傾向が見られました。

実際に確認したところ、細長い容器に入れたものがパフェ、小さい容器に入ってるのがサンデーと分けているお店(ファミリーレストランのジョナサンなど)がありました。しかし、反対に小さい容器のものをパフェと呼ぶお店(フルーツパーラーフクナガなど)もありましたので、容器の差では違いが分からないことになります。

具材の観点からも、パフェとサンデーに大きな差はないので、違いを分ける要素にはなりえません。
パフェとサンデー、どっちがどっちなのか分からなくなってしまいました。

 

敢えて言うなら、パフェとサンデーの違いは、呼び名の違いや発祥の地の違いだけということになります。
パフェとサンデーを両方受け入れた、日本ゆえのジレンマがあいまいな結論を導いてしまったのかもしれません。

しかしながら、パフェもサンデーも各々の思いで楽しむことが出来れば良いのではないでしょうか。
どちらも魅力的で美味しいものですから。
有楽町・銀座周辺には、ピエール・マルコリーニさんや資生堂パーラーさんなど、美味しいパフェやサンデーが沢山あります。

今後記事にして参りますのでお楽しみに。