年に一度開催され、優れた日本映画に賞が贈られる「日本アカデミー賞」。すっかりおなじみになった授賞式ですが、受賞者とともに注目を集めるトロフィーにまつわるトリビアをご存知ですか?今回は、もうひとつの主役である日本アカデミー賞トロフィーのヒミツに迫ります!
米アカデミー賞の暖簾分けで誕生した日本アカデミー賞のトロフィーは、有楽町にある「映画神像」が原型
受賞することを「オスカーをとる」とも呼ぶほど浸透しているのが、アメリカのアカデミー賞受賞者に贈られるトロフィー「オスカー像」。栄えある舞台に登壇し、オスカー像を手に喜びのコメントをする受賞者の姿が記憶に残っている人も多いのでは。
これに対し、“日本のアカデミー賞”として位置づけられ、アカデミー賞を模し、暖簾分けして設立されたのが日本アカデミー賞。同賞の受賞者にもトロフィーが贈られることはよく知られているとはいえ、このトロフィーがどういうものか?を熟知している人となると、それほど多くはないはず。
日本アカデミー賞のトロフィーは、流政之氏が制作した巨大なモニュメント「映画神像」を忠実に再現し、小型化したもので、オスカー像との大きな違いは「日本アカデミー賞のトロフィーには特別な名前がついているわけではない」こと。あらゆる媒体などで紹介される際には「日本アカデミー賞トロフィー」でほぼ統一されています。
原型の映画神像は、日本アカデミー賞当日に会場に姿をみせるため、日本テレビで放送される授賞式を目にして覚えている人もいるかもしれません。実はこの巨大モニュメント、通常飾られている場所はどこかというと、なんと有楽町マリオン9Fというのだから驚きです!
授賞式のたびに有楽町マリオンから数泊の旅!映画祭とともに多くの人に愛される神像
日本アカデミー賞授賞式の際には、当日輸送して会場に設置している映画神像。このため、年に一度、有楽町マリオンから数泊の旅をすることが恒例行事で、横浜や京都で行われた映画祭に運ばれたこともあり、主要映画祭になくてはならない神像として愛されています。
普段は有楽町マリオン9Fの映画館エントランス前に広がるフロアに設置されており、誰でも見学可能なこともポイント。ぜひ映画鑑賞などの際にその目で確かめてみて。台座を含むと全長3メートル45センチ、重さ1,450キロもある巨大な像に圧倒されるはず!